Road to 「my club」

マイクラブ設立を目指すコーチ達へ

コーチ初心者は絶対に低学年がオススメな理由

こんばんは。今日も寒いですね。

 

先ほどJリーグの開幕戦が終わりました。多摩川クラシコ皆さんご覧になりましたか?

 

やっぱり一発で仕留められるストライカーがいるのは大きいですね。

 

自分たちの流れではなくても勝利をたぐり寄せてしまいました。

 

東京もポジショナルプレーの片鱗が見えました。敵陣に押し込んだ時は配置のバランスも良かったですし、個々のプレー選択も良かったように思います。

 

後は自陣からの運び出しですね。駒は揃っていると思うので、前に刺すタイミングやポストの精度を高めれば、もっとチャンスも増えると思います。

 

松木くんは化け物です。中央で受けても良し、サイドに流れてもタメを作れるし、パンチのあるシュートも打てる。

 

とても高校生とは思えません。これから彼を目当てに東京の試合を見たいと思わせる程の出来でした。

 

Jリーグの話一旦置いておいて、今回は「低学年のススメ」というテーマで書いて行こうと思います。

 

小学校低学年のコーチは結構年配の方がやられるチームが多いかもしれません。

 

なぜなら経験豊富で人心掌握にも長けている人が多いから。皆さんのチームはどうでしょう?

 

しかし僕が思うに、低学年のコーチは初心者の方にこそやって欲しい。

 

なぜなら「やり直しがきく」から。

 

大人の付き合いの中では「第一印象」がかなりのウエイトを占めることが分かっています。

 

でも低学年の子供たちは変化に柔軟です。固定概念というものを持っていません。

 

なので、突然厳しかったコーチが優しくなってもそれほど違和感を持つことはありません。

 

大人の場合だと「いきなりどうしたんや」という気持ちが先んじて、「どうせ機嫌がいいだけだろ」などとうがった見方をしがちです。

 

ですが子供は目の前のものを「ありのまま」に受け取ってくれます。

 

つまり、どこかで失敗をしたとしてもやり直しがききます。

 

例えばある日の練習で大声を出して怒ってしまい、子供に大人げない姿を晒してしまった。

 

家に帰ってめちゃめちゃ落ち込む...必要はありません。

 

たとえ1日やそこら大人げない対応をしてしまっても、次の練習では子供は綺麗さっぱり忘れてくれています。

 

失敗を許容してくれる懐の深さ。それこそ低学年コーチの何よりのアドバンテージです。

 

2つ目の理由として「コーチとしてのあるべき姿を再確認できる」というものがあります。

 

僕も最初は勘違いしてました。コーチの仕事は選手をいかに上達させるか。

 

それだけに集中していました。しかしそれ以外にも、チームをマネジメントする技術も必要になります。

 

言葉では分かっているでしょう。甘いです。実際に現場に出てみてください。

 

低学年の現場はまさに地獄絵図です。もちろんチーム事情にもよるでしょうが、もはやジャングルです。

 

自分がやりたいことはまず通らないと考えてください。

 

子供たちにとっては「今この瞬間楽しいこと」が全て。あなたの話にもサッカーにも興味を示してはくれません。

 

じゃあどうすりゃいいんだと。そっからがコーチの腕の見せ所です。

 

何回も他の記事で触れてきましたし、今後も触れていきますが、「信頼関係を築く」以外に方法はありません。

 

しかもそれは、一朝一夕でどうにかなる問題ではありません。

 

ドラマみたいに何か大きな事件をみんなで乗り越えて結束。なんて上手い話はありません。

 

地道にコツコツとこちら側から働きかけを続ける。これしか方法はありません。

 

すぐに変わることを望まないというのもツライものです。期待はしてる。成長して欲しい。

 

でも急がない。焦らない。焦らせない。という「心のブレーキ」も常に持っておく必要があります。

 

例えば喧嘩。出来れば喧嘩して欲しくない。当たり前体操です。

 

でも喧嘩する子はまるで呼吸をするように喧嘩をします。そこで決して「止めろ」とは言ってはいけません。

 

その子に寄り添いながら

 

「カッとなったからって手を出したら相手はどう思う?」「暴力は良いこと?悪いこと?」

 

などと常に「問いかけ→気づき」によって方向を正していく必要があると思っています。

 

大抵そういう子は「暴力はいけないこと」だと分かっています。なので必要なことは味方でいること。

 

さらに、その子が過度に注目を集めるようなことをしないことです。

 

でも喧嘩はすぐに止めて欲しい。しかし、すぐには変われないから焦らずじっくりと向き合う。

 

そうして常に葛藤を抱えて生きる。それがコーチの宿命です。

 

そんな風に低学年のコーチをすることで「自分」を見つめる機会を得ることが出来ます。

 

もちろん他のカテゴリーでも見つめる機会はありますが、低学年は多分その比ではありません。

 

純粋だからこそ、自分に正直だからこそ、コーチの一言一言がより重みを増してきます。

 

サッカーがどれだけ素晴らしいものか。自分がどれだけ未熟なのか。サッカーを好きになってもらうにはどうしたらいいのか。

 

コーチとして必要なものを全て学ぶことが出来る最強の教科書。それが低学年です。

 

是非ともコーチ初心者の方は、低学年から始められることをオススメします。