Road to 「my club」

マイクラブ設立を目指すコーチ達へ

本日の学び:トランジションの重要性

高学年のスクールを任される機会がありました。

 

人数は13人。

 

1時間ゲームをしました。

 

オーガナイズは普遍的な2ゴールの4対4。

 

3チームに分けて入れ替わり式で行いました。

 

「ゲームこそが最高の練習」

 

これはよく言われます。

 

ですが、ただゲームをやらせれば子供たちがのめり込むか。

 

実はそうではありませんでした。

 

僕は安易に

 

「試合しとけば子供たちは勝手にのめり込む」

 

と考えている節がありました。

 

しかし、実際にやってみると

 

明らかにのめり込めていません。

 

いくら僕が

 

「いいね!」「ナイスディフェンス!」

 

などポジティブな声かけをしても

 

子供たちに響く様子は全くありません。

 

どうしたもんかと悩んでいると

 

僕が

 

「この人の元でコーチをしたい」

 

という動機付けの元、福岡まで思い切って来たくらいに

 

尊敬するコーチがやってきて

 

「ちょっとオーガナイズ変更するね」

 

と言って、ゴールラインタッチライン上に

 

試合に参加していないチームの子らを立たせました。

 

いわゆる「フリーマン」というやつです。

 

さらにリスタートを全て

 

「コーチからの配球制」

 

にしました。

 

するとどうなったか。

 

まさに今回の学びである

 

トランジション

 

が入ったことで、明らかに子供達の没入感が高まりました。

 

まず休みのチームも試合に関与できること。

 

休みのチームはだらけがち。

 

コーチが「自主練しとけ」と言ったとしても

 

真面目に練習する子はよくて数人。

 

しかし、休むことなく関与できるとなれば

 

集中が途切れることはありません。

 

そして、大きかったのが

 

「コーチからの配球制になった」

 

ここが一番の目から鱗

 

「子供たちにジャッジを任せる」

 

確かに子供の自立を促す手段としてはアリかもしれません。

 

ドイツ系で有名な中野吉之伴さんの本にも

 

そういった記述はありますしね。

 

ですが大にして、この方法もだらけます。

 

なぜならプレーがいちいち止まるから。

 

前所属していたチームでも同じような問題はありました。

 

「どっちボールのスローイン?」

「今のファウルじゃない?」

「ボール行っちゃった。誰が取ってくる?代えボールは?」

 

こんなんでいちいち試合が止まります。

 

「攻守が分断されている」

 

どころか

 

「攻守すらも曖昧」

 

な状態に陥っていました。

 

それに一向に気づかない僕に対して

 

そのコーチはさりげなく助け船を出してくれました。

 

コーチが立て続けに配球する仕組みにすることで

 

単純に休む暇が無くなります。

 

「次青!」「次緑!」

 

などとボールが出た瞬間にリスタートさせることで

 

子供たちは切り替えざるを得ません。

 

配球制にしただけで

 

トランジション

 

という概念が生まれたことに、僕は感動してしまいました。笑

 

さらに、フリーマンが入ったことで攻撃側の選択肢は豊富に。

 

ボールを持ったときに自ずと選択肢が増えるので

 

ドリブルで突っ込む

囲まれる

取られる

ドリブルしたい子だけ守備する

ボールが取れたらまた同じ子がドリブル

 

というサイクルを回避することができます。

 

サッカーにのめりこめていない子は

 

そもそもプレーに関与できないんですよね。

 

自分の力で打開する技術も心意気もない状態。

 

いくらコーチが声かけをしても、響かないわけです。

 

だからオーガナイズで

 

無理矢理にでもやる気になってもらう。

 

そんな方法があるとは。

 

フリーマンがいれば

 

とりあえず適当に蹴っても

 

味方に当たる状態です。笑

 

ゴールの期待値も大幅に増大します。

 

攻守の入れ替わりが激しくなり

 

一気に「サッカーらしく」なりました。

 

コーチの気持ちも自然と乗ってきます。

 

やっぱり上手くいってない時って

 

僕も楽しくないんですよ。

 

でも子供たちが楽しそうにプレーしてると

 

こちらも気持ちが乗って、つい高ぶってしまうんですよね。

 

初めてと言っていいかもしれません。

 

子供たちが活き活きプレーしているのを見るのは。

 

間違いなく僕のコーチ人生で

 

ターニングポイントになった瞬間でした。

 

さあ、次はどんな学びが待っているのか。

 

わくわく。