Road to 「my club」

マイクラブ設立を目指すコーチ達へ

外人になれ

「外人になれ」

 

本日の学びです。

 

チームの代表に言われました。

 

みなさん何のことか分かります?

 

この段階でピンと来る人はプロです。

 

答えは「低学年」のコーチをする上での心構えです。

 

あまりにキャッチーな言葉だったので

 

つい取り上げたくなってしまいました。

 

低学年の子の特徴、みなさん何となく分かりますよね?

 

・認められたい

・競争したい

・真似したい

・少し難しいことに挑戦したい

 

などなど。

 

低学年のコーチでありがちなのが

 

自分の理想が高い分、その方向性を子供に押しつけてしまうコーチ。

 

僕の前所属のコーチがまさにコレでした。

 

普段からDAZNとかでサッカーを見ている分

 

「戦術的」な部分を多く教えようとする傾向がありました。

 

それがバルセロナの下部組織ならまだしも

 

一介の少年団でそれをやってしまうとどうなるか?

 

みなさんご想像の通りです。

 

テクニックが圧倒的に追いついていないので

 

やっている子供たちもすぐに飽きます。

 

ふざけたり、砂遊びしたり、喧嘩したり。

 

「サッカー以外のこと」に注意が引かれてしまいます。

 

それに対して熱意ある指導者はどう振る舞うか。

 

自分の理想が高い分

 

それに追いつかない「子供たち」をまず否定することでしょう。

 

「君たち何しに来たの?」

「サッカーしないなら帰って」

「ふざけてもいいけど、本気でやっている子の邪魔だけはしないで」

 

これらが常套句になります。

 

でもそれって子供たちが悪いんでしょうか?

 

これらを言われた子供たちは自分が否定された気になって

 

ますますやる気をなくしていくはずです。

 

それが行く行くは「チーム崩壊」という形になって表れます。

 

僕は前チームにいたときは客観視できていませんでしたが

 

改めて代表に指摘されると

 

あれは完全に「チーム崩壊」と言っていいレベルでした。

 

だって喧嘩が日常茶飯事でしたから。

 

じゃあどうすればいいか。

 

そこで「外人になれ」です。

 

低学年の場合は「五感に訴えかける強い刺激」が必要です。

 

例えば笛だったり、大きくて高い声だったり、拍手だったり。

 

何でも良いですが、とにかく強い刺激でこちらに「注意」を向けさせる必要があります。

 

強い刺激でこちらに注意を引きながら

 

自分の言葉を伝えるための土台を築きます。

 

全員を集めてからも「外人モード」は解きません。

 

リアクションを外人の如く大げさに

 

何でも無い子供たちの報告や自慢に対しても

 

「Really!!!???」

 

ぐらいのテンションで返すそうです。笑

 

確かに言われてみればそうですよね。

 

熱意ある指導者は概してつまらない。

 

もっと自分の話を大人に聞いて欲しいのに

 

大人が「サッカー以外知らん」みたいな態度を貫いたら

 

子供達は全く楽しくありません。

 

そうではなく、外人のように大きなリアクションをしてくれたら

 

「あ、この人は自分の話をちゃんと聞いてくれる人なんだ」

 

と安心感を得ることが出来ると思います。

 

もちろんそればかりでは引き締まらないので

 

「緊張」と「緩和」のバランスも意識することが大切

 

と代表の言葉。

 

緩和に引っ張られると収集が付かなくなります。

 

もちろんそのバランスが難しい。

 

指導歴何十年の代表すら悩んでいるわけですから。

 

でもそこで極端にどちらかに振れるわけではなく

 

あくまで丁度良いところを

 

「探求し続ける」

 

ことも大切だと学ばせてもらいました。

 

僕は勘違いしてました。

 

「子供たちの自主性に任せる」

「なるべく大人の介入なしで自分たちで解決させる」

「自分たちでモチベートして練習に向かう」

 

前までの僕はとにかく手を出さないことを意識してました。

 

だっていろんな書籍にはそう書いてあるから。

 

「大人は黙って見守り、子供の世界を大切にする」

 

僕もそれに共感し

 

「大人の力でやらされた事が実になるわけがない」

 

と思っていました。

 

しかし、そんなのは夢物語でしかないことに気づきました。

 

低学年の子らにそんなことを求めても無理な話です。

 

放任した結果が喧嘩三昧だったわけですから。

 

絶対に大人が「イニシアチブ」を握るべきです。

 

子供は頼りになる大人を求めています。

 

自分を楽しませてくれる大人を求めています。

 

子供たちからしても、楽しさ半分、不安も半分あるはずです。

 

スクールともなると、知らない学校からもたくさんの友達が来ます。

 

まだ自分の「安心・安全欲求」すら満たされていないのに

 

・海外ではそうだから

・書籍にそう書いてあったから

 

などと外部の情報を鵜呑みにして

 

頭でっかちに現場に反映させてしまう

 

その結果がチーム崩壊です。

 

だから少なくとも低学年のコーチは

 

常に子供たちを楽しませる存在でなくてはならない。

 

そのためには「外人になることを厭わない姿勢」が必要です。

 

もちろん大変だと思います。

 

僕もそこまで明るい性格ではないですから。

 

それでもやる。

 

これも一種のチャレンジと言い聞かせて

 

まずは明日のスクールから「外人」になってみようと思います。