Road to 「my club」

マイクラブ設立を目指すコーチ達へ

組織か個か

僕がこの頃考えていることを

 

メモ代わりに記事にしようと思います。

 

よく言われますよね。

 

「組織と個どっちが大切か?」

 

みたいな話。

 

僕はこれに明確な答えがあると思っています。

 

僕が思うのは

 

「いや、組織が優先に決まってるでしょ」

 

というシンプルなもの。

 

でも世間ではなぜか

 

「個を優先する」

 

風潮があるのが現状です。

 

例えばサッカー日本代表でも一昔前に

 

中島翔哉選手という生粋のドリブラーがいて

 

どこからでもドリブルを開始する

 

守備をあまりやらない

 

でもドリブルの切れ味が抜群で

 

決定的な仕事が出来る

 

みたいな特徴がはっきりした選手がいました。

 

当時の森保監督は中島選手のマイナス面も分かった上で

 

チームに組み込むことを選択していました。

 

つまりチームの利益のために「個」を優先したのです。

 

組織形態は違いますが学校でも同じです。

 

例えばクラスに勉強も運動も超優秀な子がいて

 

その子だけは毎日頑張っているから

 

「遅刻OK!」

 

なんてやりだしたら学級崩壊まっしぐらです。

 

特に子供が多い組織なんかは

 

「個」を優先した途端にすぐに破綻すると思います。

 

なぜなら

 

子供達はまだ精神的に未成熟で

 

「自分以外の誰か」

 

が特別扱いされるのを良しと思わないからです。

 

僕の高校時代のサッカー部の監督もそうでしたね。

 

中学時代全国に出たこともある

 

めちゃめちゃ上手いボランチがいて

 

その子を監督は

 

まるで我が子のように丁重に扱うわけです。

 

でも他の部員に対してはまるで

 

「お前らは全然ダメ」

 

とでも言わんばかりに厳しい態度を貫いていました。

 

当然部員からは毎日のように愚痴られていました。

 

今思えばあれも立派な「チーム崩壊」でしたね。

 

精神的にある程度成熟した大人が集まる組織だったら

 

多分問題ないと思います。

 

リーダーがとてつもないカリスマであればなお良いですね。

 

ビジュアルがめちゃめちゃかっこ良くて

 

誰もが付いて行きたくなるような能力があれば

 

「あなたが言うなら間違いない」

 

とリーダーに対して従順になるかもしれません。

 

加えて、あまりに人数が多いと

 

必ず1人は特別扱いに異議を唱える人はいますからね。

 

「少数精鋭である」

 

という条件付きでもあると思います。

 

まとめると

 

「少数精鋭でなおかつ成熟した大人が集まる組織、あるいは成熟した大人達をカリスマ的リーダーが率いている組織」

 

であれば

 

個の優先度合いを高めても

 

マネジメントが上手くいく可能性はあると思います。

 

ロナウドがいた時代のマドリー

 

がまさにそうでしたね。

 

世界最高峰の選手をジダンがまとめる

 

みたいな。

 

ですがジダンは例外中の例外です。

 

「個」を優先したところで碌なことになりません。

 

例えば僕はサッカーの指導者なので

 

子供達とは

 

「指導者」と「選手」

 

という関係です。

 

僕は4年生のセカンドチームを担当しているので

 

大体人数にして18人くらいでしょうか。

 

もし仮に僕が

 

 

「子供たちの主体性を伸ばすために見守りに徹しよう」

「あいつはいつも一生懸命頑張っているから優しいコーチングをしよう」

「攻撃に特徴がある選手だから守備を免除しよう」

「喧嘩とか言い争いも全て管理して仲裁しよう」

「選手も同じ人間なんだから対等に接しよう」

 

 

なんてやり出したら

 

指導者はコントロール権を失います。

 

これらは全て実体験です。

 

例えば喧嘩の仲裁に入ったとしますよね。

 

でもどこの世界の喧嘩でも

 

両者譲らずに収集が付かなくなるに決まってます。

 

「はい、僕が悪いです。ごめんなさい」

 

で丸く収まった喧嘩を僕はまだ知りません。

 

むしろ中途半端に大人が介入したところで

 

話がややこしくなるだけです。

 

それよりも問題なのは

 

渦中の2人もしくは複数人に構っている間

 

他の子らは蚊帳の外に置かれ

 

間違いなく練習の強度が落ちます。

 

それは「組織の利益」に反することになります。

 

僕の街クラブであれば

 

「クラブ員の満足度を高める」

 

という会社の利益に反します。

 

強度が低い練習をしても意味がありません。

 

集中力を欠いた行動が始まります。

 

喧嘩の仲裁をしながら練習も見られるなら別ですよ。

 

でもそんな超人なんていますかね。

 

むしろ「二兎を追う者は一兎をも得ず」になりそうです。

 

だったら最初から

 

「喧嘩が始まったら当事者はピッチの外に出て和解するまで練習に参加してはいけない」

 

などの「ルール」を決めてしまえばいい。

 

あるいは「喧嘩」が起きた原因を

 

「組織全体の問題」として扱うのも手かもしれません。

 

具体的には

 

全体の動きを止めて集合させ

 

あえて当該の二人にスポットライトが当たるように仕向けて

 

急速にクールダウンさせるように仕向けたり。

 

いずれにしても

 

「組織ありき」

 

で物事を考えないとおかしな事になります。

 

これが最近僕が導き出した答えです。

 

他にもこのテーマについては思うところがあるので

 

別の記事で書こうと思います。